住民税所得割額はどこを見る?ふるさと納税の詳細試算への正しい入力方法

執筆・編集ふる住控除ナビ運営事務局
制度・出典確認2026-09-25
計算エンジンv2026.10.1
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住民税決定通知書の税額控除前所得割額・税額控除額・所得割額を見分け、調整控除後かつ住宅ローン控除等の前の金額を入力する手順を数字例で解説します。

先に結論

詳細試算へ入れるのは、市町村民税と都道府県民税を合計した『調整控除後の所得割額』です。住宅ローン控除、寄附金税額控除、配当控除など、調整控除以外の税額控除を差し引く前の金額を使います。通知書の『所得割額』がすべての税額控除後なら、その数字をそのまま入力しません。内訳を復元できなければ自治体へ確認するか、今年の見込みを使うかんたん試算を選んでください。

結論:④でも⑥でもなく『④-調整控除だけ』

横浜市の令和8年度特別徴収税額通知書の説明では、課税所得に税率を掛けたものが『税額控除前所得割額④』、そこから税額控除額⑤を引いたものが『所得割額⑥』です。⑤には調整控除だけでなく、住宅ローン控除、寄附金税額控除、配当控除なども合算されます。

ふるさと納税の特例控除上限は、市民税・県民税それぞれの『調整控除額の控除後の所得割額×20%』を基準にします。したがって詳細試算の入力値は、④から調整控除だけを引き、住宅ローン控除や前年のふるさと納税などはまだ引いていない段階です。

通知書の3つの数字と詳細試算での扱い
通知書の欄意味そのまま入力できるか
税額控除前所得割額④課税所得×税率。調整控除も未反映原則不可。調整控除を引く
税額控除額⑤調整控除・住宅ローン控除・寄附金控除等の合計不可。合計額だけでは内訳が分からない
所得割額⑥④-⑤。すべての税額控除後調整控除以外がなければ候補。ある場合は不可
詳細試算へ入れる額④-調整控除のみ市町村民税と都道府県民税を合計して入力

通知書の年度は1年ずれている

2026年度の住民税通知書は、原則として2025年中の所得と控除を基にします。2026年中に行う寄付の上限を考えるとき、通知書の数字は前年実績を使った参考値であり、2026年の確定値ではありません。

転職、昇給、賞与減、育休、扶養の変更、iDeCo・医療費控除の増減がある人は、前年通知書を精確値として転記しないでください。今年の給与・控除見込みを入れるかんたん試算を優先し、年末に更新します。

2026年の寄付を考えるときの資料の位置づけ
資料基になっている期間向いている使い方
2026年度住民税通知書2025年1月~12月の所得・控除前年から条件がほぼ不変の人の参考
2026年の給与明細・賞与見込み2026年1月~12月収入が変わる人のかんたん試算
2026年分源泉徴収票2026年1月~12月の確定値年末以後の最終確認
2027年度住民税通知書2026年1月~12月の所得・控除寄付翌年の反映確認

特別徴収と普通徴収で探す場所が違う

給与から住民税が天引きされる人は、勤務先経由の特別徴収税額決定通知書を確認します。自分で納める人は、自治体から届く普通徴収の納税通知書を確認します。普通徴収の様式は自治体ごとに異なるため、横浜市以外では同じ欄名とは限りません。

通知方法別の探し方
通知方法まず探す欄入力しない数字
特別徴収(給与天引き)市町村民税・都道府県民税の税額控除前所得割額、税額控除額、所得割額特別徴収税額、月別納付額
普通徴収(自分で納付)税額の内訳にある市町村民税・都道府県民税の所得割と税額控除内訳合計年税額、各期納付額
どちらも共通市町村民税+都道府県民税を確認均等割、森林環境税、利子割・配当割の表題だけを見た額

5ステップで入力額を確認

  1. 通知書の年度を確認

    2026年度通知は原則2025年所得が基礎です。今年の状況が変わるなら、前年値を使う詳細試算ではなくかんたん試算へ切り替えます。

  2. 市町村民税と都道府県民税を分けて探す

    片方だけでなく両方を確認します。政令指定都市などで配分が違っても、合計して扱います。

  3. ④・⑤・⑥の関係を確認

    裏面説明や自治体の案内で、税額控除前か、すべての税額控除後かを確認します。

  4. ④から調整控除だけを引く

    住宅ローン控除、寄附金控除、配当控除などは引きません。調整控除の内訳が分からなければ自己流で足し戻しません。

  5. 2税を合計して円単位で入力

    市町村民税分と都道府県民税分を合計し、『調整控除後の住民税所得割額』へ円単位で入力します。

再現できる入力例:正解は336,500円

次は欄の関係を理解するための架空例です。税額控除前所得割額④の合計339,000円から、調整控除2,500円だけを引くと336,500円です。住宅ローン控除50,000円と前年寄付の寄附金税額控除40,000円は、今回の入力値からは引きません。

市町村民税・都道府県民税を合計する例
区分市町村民税都道府県民税合計
税額控除前所得割額④271,200円67,800円339,000円
調整控除2,000円500円2,500円
詳細試算へ入れる段階269,200円67,300円336,500円
住宅ローン控除+寄附金控除72,000円18,000円90,000円
すべての控除後の所得割額⑥197,200円49,300円246,500円

入力欄を間違えると上限はどれだけ変わる?

所得税課税所得3,100,000円、住宅ローン控除可能額175,000円、ワンストップ特例という同じ条件で、住民税所得割額だけを変えた当サイトの比較です。正しい336,500円なら計算上限は86,400円です。

すべての控除後246,500円を入れると63,900円となり、22,500円過小に出ます。逆に④339,000円をそのまま入れると87,000円となり、調整控除を無視した分だけ600円高く出ます。

住民税所得割額の入力違いによる比較
入力した数字計算上限正しい入力との差判断
336,500円(④-調整控除)86,400円—正しい段階
246,500円(すべての税額控除後)63,900円-22,500円住宅ローン控除等を二重に差し引くため不適切
339,000円(④をそのまま)87,000円+600円調整控除を引いていないため不適切

内訳が見えないときは自治体へこう確認する

通知書の⑤が合計表示だけで、調整控除・住宅ローン控除・寄附金控除の内訳が分からない場合、⑥から正確な入力値を復元できません。前年の寄付額や住宅ローン控除額を自己判断で足し戻すと、配当控除など別の控除を落とすおそれがあります。

通知書を発行した自治体の個人住民税担当へ、『ふるさと納税の上限試算に使うため、市町村民税と都道府県民税を合計した調整控除後・その他の税額控除前の所得割額を確認したい』と伝えると目的が明確です。自治体が個別試算を保証するという意味ではなく、通知書の内訳確認として問い合わせます。

よくある入力ミス

間違えやすい数字と修正方法
間違いなぜ違うか修正
年税額を入力均等割・森林環境税等を含む所得割だけを見る
毎月の給与天引き額×12端数調整や均等割等を含む通知書の所得割欄を見る
市町村民税だけ入力都道府県民税分が抜ける2税を合計する
所得割額⑥を無条件で入力住宅ローン控除等の後かもしれない④-調整控除を確認する
④をそのまま入力調整控除が未反映調整控除だけ引く
2026年度通知を2026年所得の確定値と思う基礎は原則2025年所得今年変動があればかんたん試算へ

入力前の最終チェック

このページの例は通知書の読み方を示すためのものです。分離課税所得、自治体独自の超過課税、配当割額控除等がある場合は、通知書を発行した自治体へ確認してください。

  • 通知書の年度と基礎になった所得年を確認した
  • 市町村民税と都道府県民税の両方を確認した
  • 均等割・森林環境税・年税額を除外した
  • 調整控除だけを差し引いた段階の所得割額を用意した
  • 住宅ローン控除・寄附金控除等を二重に差し引いていない
  • 前年から条件が変わるならかんたん試算を選んだ
  • 内訳不明なら自治体へ確認した

公式資料・出典

本記事は次の政府公式資料を基に作成しています。個別の申告は、国税庁・自治体または税理士へご確認ください。